竹細工

 竹細工は岐阜県の大切な森林文化のひとつです。特に、1300年の歴史を誇る長良川の鵜飼の籠は、地元の職人がこの地域の竹で作り続けてきました。
長良川鵜飼の鵜籠(写真提供:石野律子さん)

 しかしこの籠を作る唯一の職人に後継者がなく、技術の継承が危ぶまれていたことから、2010年に森林文化アカデミーの教員・学生たちが技術を学ぶ活動を始めました。その中心になったのが、56歳で会社を早期退職して森林文化アカデミーに入学してきた鬼頭伸一さんです。
鬼頭伸一さん

  技術を学び始めて1年後に、職人が体調を崩して引退。その後は鬼頭さんが若いメンバーを指導しながら自主練習を続け、鵜籠を制作できるまでになりました。2014年からは、鬼頭さんと前西千寿香さんの森林文化アカデミー出身者2人が長良川の鵜匠に鵜籠を提供しています。
長良川の鵜匠に鵜籠を納品する鬼頭伸一さん


 さらに、鬼頭さんたちは一般市民向けの竹細工教室を開いたり、森林文化アカデミーの竹林整備や竹細工の授業を担当するなど、活動の幅を広げています。
森林文化アカデミーの後輩に竹細工を指導

 この竹細工は、森林文化アカデミーの卒業生たちによって技術を継承できた事例ですが、この他にも後継者がいない、材料が確保できないなど、危機に瀕するものづくりの事例は数多くあります。そのような分野を支え、人材を育てて送り出すことが森林文化アカデミーの使命の一つだと考えています。

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このサイトは岐阜県立森林文化アカデミー准教授・久津輪 雅が開設しています。

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