森と木の仕事セミナー in 岐阜
2015年1月4日(日) 9:50〜16:00
じゅうろくプラザ(JR岐阜駅前)研修室1

 岐阜県立森林文化アカデミーは、森や木に関わる仕事への就職・転職を考える人を対象にセミナーを開催しています。森林・林業、山村活性、環境教育、木造建築、木工・木育の分野について、現在抱える課題や取り組み、就業へのルートや、就職・転職にあたって学ぶべきことなどを各講座の教員が解説します。

 少人数でじっくり話を聞くことができ、進路選択に役立ったと好評のセミナーです。1月4日の岐阜市の回は、冬休み中で参加しやすい時期であることから、既に20人近いお申し込みをいただいています。

 12月26日まで受け付けています。森や木に関わる仕事へ進もうとお考えの方、ぜひお申し込みください。こちらのフォームにご入力ください。

ものづくりの仕事は、暮らし方の提案でもあります。そのため、暮らしの道具を自ら作り、実際に使い、さらにその使い勝手を吟味し、新たな制作に挑むというプロセスが重要です。ものづくり講座では在学中の2年間で20品目近い暮らしの道具を作り、普段の学生生活で繰り返し使っていきます。自らの暮らしが学びの原点になっていくのです。

制作課題の例


箸箱
箸置き
スプーン
まな板
鍋敷き
時計
木の器(皿、椀)
おもちゃ
正月飾り
曲げわっぱ
竹籠
スツール
椅子(グリーンウッドワークの椅子、ウィンザーチェア)
テーブル
学習机



森林文化アカデミーでは、身近な森の木や竹を使うことにこだわります。森の手入れで出てくる間伐材など、決して高級な材料ではありませんが、デザインや機能を考え抜いて商品として販売できるレベルのものをつくります。良いものをつくることで、地域の人の暮らしを豊かにし、森を豊かにすることにつなげます。

写真は、森林文化アカデミーがある美濃市で「ファーストトイ」として新生児に配られた木のおもちゃ、「うだつみき」。森林文化アカデミーの在校生が美濃市の「卯建(うだつ)のあがる町並み」をモチーフにデザインを考え、美濃市内のヒノキ間伐材で試作しました。量産は美濃市内にある森林文化アカデミー卒業生の工房で行われ、在校生が制作を手伝いました。

 森林文化アカデミーでは、伝統的なものづくりを継承する活動に力を入れています。昔から使われてきた生活道具は、その多くが木や竹や蔓など、身近な森の資源で作られてきました。まさに森林文化の蓄積なのです。

 上の写真は提灯の制作行程の見学。岐阜県には、和傘や提灯など特産の和紙を使った工芸品があり、日本一の生産量を誇ります。学校の恵まれた立地を生かし、このような周囲の工房を見学して回ります。

上の写真は和傘のある部品を作る、日本でただ1ヶ所の木工所です。この木工所も岐阜市の近くにあります。ここでは、部品の材料である「エゴノキ」を伐る人が亡くなってしまい、生産が途絶える危機に瀕しました。そこで森林文化アカデミーが中心となって、エゴノキの森づくりや収穫にも関わっています。それが冒頭の写真です。(エゴノキプロジェクトを参照)


 森林文化アカデミーの学生の中には、こうした伝統工芸の後継者を志す学生もいます。上の写真は、和傘の部品を新しい加工方法で作る研究を学生が行っている様子です。

「ものづくり」だけでなく、「森づくり」や「人づくり」を通じて地域が誇る森林文化を支えています。

森と人との関係をもう一度問い直す。そのためには、木でつくる体験が有効です。ものづくり講座では、森を守るためには川下の人づくりと仕組みづくりが重要であると考えます。そのためのプログラム開発、講座の企画から運営まで学びます。教材開発のためには、確かな木工技術と、木と樹の知識があって初めて可能になるのです。


プロフィール

プロフィール
このサイトは岐阜県立森林文化アカデミー准教授・久津輪 雅が開設しています。

ページビュー

岐阜県立森林文化アカデミー

501-3714
岐阜県美濃市曽代88
tel/fax 0575-35-2525(代)
info@forest.ac.jp

お問合せはこちらから

名前

メール *

メッセージ *

2014 © Planer - Responsive Blogger Magazine Theme
Planer theme by Way2themes